19年度 中村新センター長就任
更新日時: 2009/10/05 21:47

 滋賀大学は、琵琶湖、瀬田川のほとりに立地する特性から、1952年にいち早く琵琶湖の汚れに着目して湖沼研究を始めて以来、半世紀に及び、全国に先駆けて学際的環境研究の実績をあげてきた長い歴史がある。滋賀大学の環境研究の特徴は自然科学、人文/社会科学、生活科学の諸科学にわたって湖沼とその集水域に関する共同研究を進め、やがて環境教育を芽生えさせてきた。環境総合研究センターは、50年にわたる歴史と遺産を受け継ぎ、21世紀の新たな環境研究に飛躍するべく発足した。目下、流域ガバナンス、生産・生活空間の近代化過程と環境の変容、環境教育に関する課題群について、4名の専任教員が、教育・経済両学部に所属する研究員26名の参加の下で活動している。学部と独立し、4名もの専任教員を有する環境研究センターを有する大学は全国でもめずらしく、滋賀大学のような小規模校の場合はなおさらである。それだけにセンターへの期待も大きいが、「琵琶湖をはじめとした環境の保全と創造を中心に地域にかかわる諸研究に総力でとりくむ」という本学の中期目標を実現する上で中心的な役割を担う全学組織として発展していくには、基礎科学、地域連携、実践参加型、研究ネットワークの構築の全てに取り組むべき課題も多い。

 現在、地球環境から地域環境に至る様々な課題分野の学際的研究を推進する目的で設置されているのは、琵琶湖〜東アジア〜世界の湖沼流域管理の課題に取り組む湖沼流域研究部門,環境問題を経済学的視点から分析し,持続可能な社会における経済システムのあり方を研究する環境経済研究部門,環境計画、環境マネジメントシステム,社会共通資本のあり方など,エコライフ推進型の地域づくりに向けた政策の研究と提言を発信する環境政策研究部門,環境研究に裏付けられた環境教育・環境学習のあり方を実践的に追求する環境教育研究部門,そして風土・生業・生活・家族等の視点から地域に内在する持続可能な仕組みを発掘し,資源消費型から循環型ライフスタイルへの転換のあり方を研究する地域・生活環境研究部門であり、多様な研究の切り口と幅広い研究連携は徐々に軌道に乗り始めている。また、学内の多くの研究員が参加する複数のプロジェクト研究も3年目に入った。こういった部門活動やプロジェクト研究をベースに、今後、地域の他の研究機関や国際環境NGOなどと連携した環境分野の人材育成や地域・国際貢献をめぐる取り組みにも果敢に挑戦していきたい。ご支援とご鞭撻をお願いする次第である。
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