公開研究会
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2009年

第38回公開研究会

日時:2009年12月7日(月)17:15~19:15

報告1
タイトル:農業部門の排出課徴金と排出許可証取引制度:オランダの事例

報告者:西澤 栄一郎 氏(法政大学経済学部 教授)

要旨
オランダの環境政策では、税・課徴金や排出取引などの経済的手法が積極的
に使われている。農業分野においても経済的手法の事例がある。本報告では、
家畜糞尿対策としてかつて実施されていた糞尿および豚・家禽に関する生産権制
度と、地下水汚染および富栄養化への対策として、一定水準以上の窒素とリン酸
という養分の環境への損失(農場からの産出量から農場への投入量を差し引いた
もの)に課徴金をかけるというミネラル会計制度(MINAS)について、実施状況を検
討し、経済学的な特徴を明らかにすることを目的とする。
糞尿および豚・家禽に関する生産権制度は多くの問題を抱えていた。それは、
実質的な頭羽数制限だったこと、取引に関する制約が多かったこと、制度の先行
きが不透明だったこと、農業者の不満が高かったこと、などであった。また、取引
が活発ではなかったため、費用削減効果も明瞭には認められない。MINASの課徴
金は、経済的手法として導入されたが、実際は損失基準量を遵守させるために高
い料率が設定されたため、経済的手法が持つとされる効率性を発揮できなかった。
MINASの導入によって窒素とリンの損失量が全般的に減少したことは事実であるが、
これはMINASの養分会計という手法によるところが大きい。

報告2
タイトル:The Intertemporal Substitution of Recreation Demand: A Dynamic
Kuhn-Tucker Model

報告者:栗山 浩一 氏(京都大学大学院農学研究科 教授)

要旨
The demand for recreation exhibits intertemporal substitution, as well
as spatial substitution. In this paper, we develop a dynamic Kuhn-Tucker
model of recreation demand with intertemporal substitution effects, from
both theoretical and empirical perspectives. We propose a dynamic
extension of the traditional static Kuhn-Tucker model and apply this
model to data for the beaches of Southern California. The empirical
results suggest that disregarding intertemporal substitution effects may
result in an overstatement of welfare loss for the beach closure.


第37回公開研究会

日時:2009年10月3日(土)14:00~16:00

報告:
タイトル:今もあたらしい発酵食品の魅力を探る

報告者:
長野 宏子 氏 (岐阜大学教育学部 教授)

要旨:
滋賀県に古くから伝わるふなずしなど、伝統食品の中には、微生物による発酵食品が多く含まれています。古くから伝えられてきた伝統発酵食品は、文化的にも栄養学的にも優れた保存食品であり、その発酵食品を作り出してくれる微生物の偉大さとその微生物を利用してきた人間の知恵には計り知れないものを感じます。
今回の公開研究会では、様々な発酵食品に関して国内外で長年にわたり研究されている長野宏子氏をお招きし、これまでの研究の一端をご紹介いただくとともに、氏が常々言われている「研究調査で様々な伝統発酵食品に出会うたび、人々の「生活の知恵」のすばらしさに驚いている」という部分について深く知りたいと思います。さらに、伝統的発酵食品の伝承のために我々が今後取り組んでいく方向について話し合いたいと考えています。


第36回公開研究会

日時:2009年8月31日(月)17:00~19:00

報告:
水銀行が農業の持続可能性に与える影響:CENTURY/DAYCENTモデルによるシミュレーション分析

報告者:
萩元 豊 氏(オレゴン州立大学 研究員)

要旨:
自然・農業環境内で水と炭素は生物化学的に密接な関係を持っている。中でも水可用性の低い乾燥・半乾燥地帯では、政策による水資源利用様式の変化は炭素動性に地域規模での変化をもたらし、農業環境の持続性へ重大な影響を与えると考えられる。そのため水資源政策は受益者間の長期的利害などを考慮し慎重に決定することが必要であり、CENTURY/DAYCENTをはじめとする環境モデルはこうした政策決定において重要な役割を果たすことが期待できる。
 本報告では米国カリフォルニア州とオレゴン州にまたがるクラマス川上流域で行われている連邦政府開発局主導による水銀行の例をとり、 CENTURY/DAYCENTモデルを利用して水資源政策、さらに予測される気温の上昇が同流域での灌漑放牧環境の持続性にどのような影響を与えるかをシミュレートした研究を紹介する。


第35回公開研究会

日時:2009年6月30日(火)16:00~18:00

報告:
Is the Water Any Better ?

報告者:
David J. Eaton 氏 (テキサス大学オースティン校LBJ公共政策大学院 教授)

要旨:
多くの水質改善プロジェクトに共通する課題は、その実施によりどの程度水質が改善されたかを明らかにすることである。この問いに対する答えとして、本報告では統計的手法と質的・量的データを統合した「メタ評価」の手法を紹介する。
この評価手法では複数のパフォーマンス指標に基づき、プロジェクトによる水質改善の度合いとその場所・理由を明らかにできる。またこの手法は、対象となる流域・湖沼が評価基準の異なる複数の行政区分をまたいでいる場合でも有効である。
本報告ではテキサス州とメキシコを2,000Kmに渡り隔てるリオ・グランデ/リオ・ブラボ川を事例に、長期データに基づく実証結果を紹介する。


第34回公開研究会

日時:2009年2月23日(月)16:30~18:00

報告:
自由貿易と環境保護の両立

報告者:
馬奈木 俊介 氏(横浜国立大学経営学部 准教授)

討論者
大槻 恒裕 氏(大阪大学大学院国際公共政策研究科 准教授)

 




   
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