環総研について
   

滋賀大学は教育学部と経済学部の2学部からなる大学であり、琵琶湖の環境を中心とした長い研究の歴史があります。そうした歴史を背景に、教育学部(石山キャンパス)では、湖沼生態学や環境社会学、環境教育学などの分野で多くの研究成果を挙げてきています。また、経済学部(彦根キャンパス)では環境経済学、農業経済学、資源経済学などの視点からの研究蓄積がなされてきています。

環境総合研究センターは、教育・経済両学部と密接に連携しつつ、全学的な環境研究・教育を進めるための戦略的拠点として2003年に設立されました。現在、専任教員4名のほか、若干名の特任教員と30名近いセンター研究員がいます。各研究者は、湖沼・流域研究、環境経済研究、環境政策研究、環境教育研究、地域・生活環境研究という5つの研究部門のいずれかに属し、自然科学、人文科学、社会科学がさまざまに対話を交わしながら、多彩なアプローチで環境研究を推進しています。

近年とくに、中村正久・特任教授(元センター長)が中心となって、文部科学省などからの外部資金を得て、「湖沼流域ガンバナンス」にかかわるプロジェクトを展開し、東アジアのみならず、アメリカ、ロシア、さらにケニアからメキシコまで文字通りグローバルに多数の研究者や政策担当者、市民と交流を深めながら、統合的湖沼流域管理(Integrated Lake Basin Management)という複合的な湖沼流域管理手法の可能性を追求してきています。

また、専任教員を中心に、水田地帯の生物多様性再生に向けた経済政策の研究や、市場的手法を取り入れた水質浄化政策の効果に関する研究、また、サステイナブルな社会を築く主体を地道に育てていくための環境教育カリキュラムの開発やアートプロジェクトを通じた景観創造と地域再生に関する環境社会学的研究なども行われています。

2011年3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故は、まぎれもなく戦後の日本の大きな画期となるものであり、いくつもの課題が明らかにされました。福島でおこっている問題は「新たな問題」であるとともに、一方で構造的には、公害史の原点ともいえる足尾銅山鉱毒事件や水俣病事件など「古くからある問題」との類似性も指摘されています。本センターでは、こうした課題の解決に向けた取組も積極的におこなって参りたいと思います。

とりわけ環境に関する研究は、近隣の研究・教育機関や地域の行政機関、NGO/NPOなどとの協力が不可欠です。今後ともそうした交流を大切にしつつ、着実に努力を重ねてゆきたいと念願しておりますので、ご支援、ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願い致します。

                    滋賀大学環境総合研究センター
                       センター長  中野桂

   
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